スカラベ✕太陽✕天の川

 

糞を丸め、蹴りながら進む姿が「おおー、太陽を蹴ってるみた~い!」と古代エジプト人に見初められ、フンコロガシはスカラベ神としてエジプト神デビューしてから早5000年。今でもスカラベの人気は絶大で、エジスクでも絶賛販売中だったりします。
さてそんなスカラベ。太陽は得意ではなく、天の川を好んでいるようなのです。

【1月28日 AFP】フンコロガシは天の川の光を頼りにまっすぐにふんを転がすという研究結果が25日、米科学誌カレント・バイオロジー(Current Biology)に発表された。

 スウェーデン・ルンド大学(Lund University)などの研究者らと共同研究した南アフリカのウィットウォータースランド大学(University of the Witwatersrand
の生物学研究チームは、地元のプラネタリウムで夜の空を再現し、フンコロガシの行動を観察した。その結果、脳は小さく、視力は弱いフンコロガシが、天の川
の星々の光を頼りにまっすぐ進み、ふんを奪い合うライバルのいる場所に円を描いて戻らないように移動していることが分かった。

 フンコロガシは人工の光よりも、太陽、月、銀河の光を好むようだ。天体ははるかかなたにあるためフンコロガシにとっては動いていないように見え、固定された基準点になる。

 アザラシや一部の鳥や人間が星を道しるべにすることは知られているが、天の川を手掛かりにすることが報告されたのはフンコロガシが初めて。同じ研究チー
ムは以前、フンコロガシが方位を知るための光源を探すために、丸めたふんの上に登ってちょっとしたダンスのような動きをすることを発見していた。
(c)AFP