お待たせしました!
エジプト系タロットの中でも、かなりきているやつをご紹介します。その名前は
「Ishbel’s Temple of Isis Egyptian Tarot 邦題:イシス寺院のタロット」
です
大アルカナ22枚、小アルカナ56枚で構成されたタロットなのですが、大アルカナは全てエジプト神。カルトゥーシュカードでもおなじみの、ホルスやイシス、プタハといった神々とともに、マート、ミン、ハピなどなど、主要なエジプト神がズラリ。ちなみにNO.1はシュ、NO.22は神々の中の神々アメン・ラー。NO.19はトト、オシリスはその次、NO.21はイシスです。
小アルカナは通常のタロットとは違い、コプト十字、牧仗、から竿、パピルス笏で構成。
コプト十字はペンタクル、牧仗はワンド、パピルス笏はカップ、から竿はソードなんじゃないかな?と思います。
曖昧ないい方をしてしまうのは、解説書(英語)がついているのですが大アルカナのみで、小アルカナについては書いてないのです。
展開方法はアンクを模したものや、なぜかカバラ思想の生命の樹がありまして、最後にはなぜかカバラ数秘術の方法まで載っています。
で、解説書読んでも、タロットが占えても、このカードは使えないと思いますよ。かなりエジプト神話や儀礼を熟知してないと、ベスなんて出てきても?で終わりです。
でも大丈夫♪ 魔女の家がこのカードを販売していまして、日本語の解説書もあります。アマゾンで調べても出てこないので、おそらく絶版のようです。
中身はエジプト神についての基本とエジプト魔術のための道具(ナイフ、聖杯、香炉などなど)や儀礼(悪縁を切る、金銭を得る、結婚の儀式、はたまた透明になる秘術なんてのもあります!)についての解説、そしてパスワーキングに生命の樹の解説もあったりしていまして……エジプト魔術というより、ゴールデンドーン系の魔術にエジプトを混ぜたような内容です。
このクセのある本とタロットですが、出しているのはオーストラリアのイシュベル寺院(Ishbel’s Temple)という新興宗教団体。
故に女性教祖さまはクレオパトラさながらの衣装を身にまとい、崇拝をしている写真が随所に出ています。
このカード、占いにも使えるというのですが、どちらかというとこの宗教団体の意図とする礼拝や儀式用ですから、占いはちょっと……でしょうね。
しかーし! 私は以前、タロットカードを希望するお客様向けに、このカードで占いをしていた時代があるのですが、かなり不評で、普通のタロットを勉強して占うことにした、という経緯があります。
このカードかなりクセがある上、小アルカナが数が解りづらいのです。牧仗などに書いてるしましま模様に惑わされ、おまけに何本あるのか書いてないので「何本かなー」と数えることで苦労した思い出があります。
あ、もう、これでは占わないですよ。カルトゥーシュで十分ですし、タロットも普通に占えますし。
話しを戻して、このイシス寺院、いまでのあるのかと思い検索しましたらヒットしないです。
つぶれてしまったのか? それとも秘儀を扱う団体故、ネットのたぐいには載せないのか? 謎です。
アメリカのアマゾンで調べましてもこのカードが絶版でしたから、信者不足で消えてしまったのでしょうか?
いずれにしても、貴重な団体であったことは確かです。